インバウンド獲得の新しい方法!外国人インフルエンサーを活用した地域PR

日本政府観光局(JNTO)が発表した、2024年10月の訪日外国人観光客は月間331万人と単月での過去最高を記録し、10月時点での年間累計外客数が過去最速で3,000万人を突破するなど、コロナ禍で一時低迷した観光業が大きな盛り上がりを見せており、海外からの観光客をいかに効果的に呼び込むかが、観光地経営の成否を大きく左右する重要な要素となっています。そこで今回は、弊社がご支援させていただいた、伊予市の外国人インフルエンサーを活用した海外に向けての地域PRの事例をご紹介いたします。

フォロワー462万人!外国人インフルエンサーの力を活用

愛媛県伊予市では、美しい五色浜ビーチなど地域資源を活かした観光イベントを多数開催してきましたが、海外での知名度はまだ低く、インバウンド向けの施策が課題となっていました。そこで、まずは海外の人々に伊予市とその地域が持つ魅力を知ってもらうための施策として、SNSでフォロワー462万人を抱え、2023年と2024年の2年連続でWeiboの「最も影響力のあるブロガー賞」を受賞したインフルエンサーであり、日本在住の写真家であるkelvin李氏に協力を依頼しました。

今回、kelvin李氏と協力をして伊予市の魅力を発信するために行ったことは以下の通りです。

  1. kelvin李氏が「中国語圏の人々が訪れたくなるスポット」を選び撮影。
  2. 撮影した写真や動画を効果的に中国語圏へ発信。

撮影に際しては、伊予市を中心に支援を担当している弊社の清水涼太が市内の観光スポットを紹介するだけでなく、外国人でもあるkelvin李氏独自の視点で「美しい」と感じた伊予市を切り取ってもらうことを重視したことで、新たな魅力の発掘に成功し、kelvin李氏が撮影した伊予市の写真と動画は公開から約2時間で10万人に視聴されるなど、大きな効果を生むことができました。

kelvin李氏が撮った伊予市の風景(©︎kelvin李)

外国人の視点はインバウンド獲得に大きな鍵となる

観光地側として「届けたい情報」は、必ずしも受け手の外国人にとって「魅力的に感じるもの」とは限りません。普段、地元の人々が当たり前すぎて気に留めない場所が、外国人にとっては新鮮で魅力的に映ることも少なくないのです。

そのため、外国人インフルエンサーを起用する際は、地域として「必ず発信してほしい事柄」だけでなく、「外国人としての視点で新たな魅力を創造してもらう」という余白を残すことが重要です。インフルエンサーのクリエイティビティを阻害するようなガチガチの仕様を作らないように注意しましょう。

なお、伊予市では他にも、外国人観光客が伊予市の人々と交流をしながら「地引網体験」をすることができる着地型ツアーを企画しました。この企画は、愛媛県松山市で活躍する外資系ランドオペレーターが、それまでは国内観光客向けに行われてきた「地引網体験」に注目し、外国人観光客に向けたツアー造成を依頼したことで、弊社支援先のソレイヨと連携をして実施する運びになりました。その結果、非常に多くの参加者から高い満足度を得ることができ、このツアーは大成功を収めたのです。

中国人観光客の方々が全力で地引網を引く様子

ちなみに、弊社の他の支援地域では、外国人を地域おこし協力隊として採用し、地域の魅力をS N S等で母国に発信したり、マーケティング活動に従事して頂いている例もあります。言語も文化も慣れ親しんだ母国の方に、母国語で発信・アプローチしていただく事でターゲットとの壁を取り除く事ができます。外国人材が、地域の武器となります。

インバウンドの獲得には、外国人インフルエンサーに限らず、外国人の視点を取り入れながら、その国の文化やマーケットに合わせて柔軟なアプローチを展開することが大切です。そして、地域のことを知り尽くす観光業界のプロフェッショナルとの連携が、さらに高い成果を生み出します。

あなたの地域も世界に発信しませんか?

地域PRにおいて、外国人インフルエンサーの起用は、これまでにない視点で地域の魅力を世界に発信する絶好の機会となります。弊社では、アジア圏全般はもちろん、欧米諸国に向けて日本の魅力を発信する外国人インフルエンサーたちと提携・協力関係にあり、観光地域づくりのプロフェッショナルである私たちの知識と、外国人インフルエンサーの力を掛け合わせることで、大きな効果を生むことができます。

外国人インフルエンサーの力をうまく活用して地域の魅力を海外に届け、インバウンド獲得に向けた施策を検討中の方は、弊社までお気軽にご相談ください。