新年のご挨拶

2022年の新春を迎え、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。

コロナで始まり、コロナで終わった2021年。
「伴走」を軸に地域支援を展開してきた私たちは、基本となる対面支援が制限され、岐路に立たされました。

私たちはこれまで、定量的に評価できない、経営者の想いや特徴、経営者と幹部との関係、マネジメントの仕組みから生まれる組織の空気感などを注意深く観察し、対話を行う中から課題を抽出し、解決策を支援先の方々と共に考え、その実行をハンズオンで支援するスタイル(伴走支援)を貫いて参りました。

そんな中、新型コロナにより、訪問は原則禁止。オンラインを活用した支援へとシフトすることに。毎日のように全国に足を運んでいた以前の支援は形を変え、自宅やオフィスからZoomやTeamsなどを活用したリモート支援へと基本が変わりました。業務効率は格段に上がりました。

しかしながら、オンラインの世界では、画面外の人々の表情や仕草さなど、これまで観察出来ていたものが観察できず、組織や場の空気など、これまで感じられていたものも感じられないなど、これまで私たちが大切にしてきた数字や文字に表れない情報が、圧縮または削除されてしまっています。正しい判断を導く情報が大きく失われ、その事が私たちを悩ませることになりました。

また、支援先との協働において、言葉を投げかけた事で返ってくる全身の反応や、メンバーそれぞれの発言で伝播して生まれる共感、そして、組織の共同作業により変化する感情のダイナミズムなど、ひとつひとつお客様と積み上げる知的作業とそのライブ感において、オンラインという世界では質の高い体験を提供出来ないことも分かりました。

そして、このコロナ禍を経て、改めて気付かされたのは、「伴走」とは、単なる「課題解決支援サービス」ではなく、「体験」を軸とした究極の「接客サービス」であるということです。

2022年は、この大きなテーマに挑戦する新たなソリューションを提供します。オンライン対応のプロフェッショナル人財支援サービス「Banso」です。まだまだ手探りではありますが、これまでアナログベースで中央省庁や自治体、中間支援組織などに提供してきた人財支援サービスを、オンラインに最適化し、全国へ提供します。

私たちは、多様な専門領域を有するプロフェッショナル人財を基盤に、全国にハンズオンでの伴走支援を拡大する中、ひとつでも多くの皆さまのふるさとが、コロナ禍に打ち勝ち、素晴らしい年になるよう応援して参りたいと考えております。そして、このサービスを皮切りに、私たちは様々なオンライン体験を再構築することを目指します。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

一般社団法人地域人財基盤
代表理事 田藏 大地